初音美術
HATSUNE ANTIQUE
明治期 銀製 吊り花入を買取しました
チラシをご覧になり査定のご依頼を下さった方から、明治期 銀製 南蛮船吊り花入をお譲りいただきました。
金属製の花入といえば仏花が想起されますが、この南蛮風の船形であれば、エキゾチックな文様の装飾とも相まって、あらゆるジャンルの花材を大らかに受け容れてくれそうです。
船形の吊り花入、本来は東南アジアで神への供物を入れる器として用いられていたものを、茶人により花入として取り入れられたと言われています。
前後が明確な作りの竹製の花入などは、朝は舳先を上座へ向ける「出舟」、晩は逆向きにして「入舟」の心持ちで飾るのが良いとされます。
しかし、花に合わせて変えるのが良いとも言われており、花入ひとつ取っても茶人の作法とは、もともとは自由な発想に由来するもののようです。